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The Association of Small Business Entrepreneurs in Hokkaido
〜私たちは地域の発展と人間尊重の経営を目指す経営者集団です〜


 【随 筆】 「山に魅せられて」

   

 

サテンドール 谷内田 典子(根室支部会員)

 

 今年も山に登った。日高山脈の伏見岳、そして念願の羅臼岳と・・・。

 

 「歳を取ってからの山登りは年寄りの冷や水!体に悪い」を基本理念?とし、近年ブームの中高年の登山を冷ややかに眺めていた。ところが「一緒に登って見ないかい。下山したあと温泉に浸かり冷た〜いビールが飲めるよ!」との甘い言葉に遂ふらふらと心が動き、何とも不純な動機で夏山に挑戦し3年が経った。

 

 「靴と雨具はいい物を揃えよ」との先輩のアドバイスを素直に受け、出札の折り専門店へ足を運んだ。教えられたままに「ビブラム底の靴とゴアテックスの雨具をお願いします!」と対応の店員さんに繰り返した。素人ゆえの強みである。

 

 靴だけは上級とからかわれながらも、初心者に優しい先輩達に挟まれての山道。澄み切ってまだ堅い空気を胸深く吸い込みながら、一歩一歩登るごと体が浄化されていくようで心地いい。

 

 山に咲く花を愛でるよりビールのラベルを愛で、早起きより宵っ張りと、アウトドアは他人事としていた私である。新聞や雑誌に山に関する記述があれば目が止まるなど、考えられない行動に亭主が驚く。いや自分でもなぜ惹かれるのか答えを見いだせないでいた。

 

 ところが「彼にも仕事にも頼れないと感じたとき大自然に身を置くと自分の悩みをちっぽけに感じる。揺るがないものを求めているのかも」と、山に魅せられた女性の言葉を新聞に見付けた。私は何気なくこの記述の「彼」を「夫」に置き換えてみた。そのとたん一気に合点。答えはこれだったのか!?

 

 閑話休題。この春、りんゆう観光の植田惇慈氏にご挨拶させていただく機会を得た。以来、山情報いっぱいの「りんゆうNEWS」を送っていただいている。

 

 店のカウンターに座るお客さまと山の話で盛り上がったりもする。単純な動機で踏み出した一歩だが、気付けば今までと違った出会いが広がっている。

 

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