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The Association of Small Business Entrepreneurs in Hokkaido
〜私たちは地域の発展と人間尊重の経営を目指す経営者集団です〜


 【随 筆】 『幸せは自分の手で育てるもの』

                                               

            

   

           佐田石材 専務取締役 佐田 裕之 (根室支部会員)

 

 『Good Luck(グッドラック)』と言う小説をご存知ですか?昔、木村拓也が主演のドラマではありませんよ。既に多くの方が読まれていて、今更紹介とも思いましたが、ご紹介いたします。


 作者は アレックス・ロビラ。あらすじを少々・・・ 公園のベンチで幼なじみのジムと隣り合わせたマックスは、仕事も、財産も、すべてを失い変わり果てたジムに、祖父から聞かされた『魅惑の森』の物語を語る――――。


 物語の導入部分で幼馴染のジムとマックスの再会があり、現在日の当たる場所にいるマックスが打ちひしがれたジムに物語を語るという構成です。その物語とは、黒騎士・ノットと白騎士・シドの2人が、宮廷魔術師マリーンの命令により、この日から7日目の朝に生えるという幸運のクローバーを探すために、遠く離れた広大な「魅惑の森」へ旅立ちます。


 黒騎士ノットは、森に住む女王や王子に正攻法で幸運のクローバーのありかを尋ねますが、「そんなものはこの森には無い」という素っ気無い返事ばかりで、相手にされません。次第に「どうせ幸運のクローバーなど存在しないのだ」という気持ちが強くなり、探す気持ちを失っていきます。一方の白騎士シドも、ノットと同じような返答をされますが、それでも諦めずに「どうして森にはクローバーが生えないのか?どうすればクローバーがこの森に生えるようになるのか?」という問いかけを続け、ようやく得た答をヒントに、良質の土を運び、育つための水を引き、陽が当たるように木々の枝を切り、「魅惑の森」にクローバーが生える環境を整えて行くのです。幸運のクローバーの種は森じゅうに降り注ぎました。結果、シドは宮廷に幸運のクローバーを持ち帰るという結末となり、「幸運は全ての人に平等に与えられるが、それを得るための努力を怠らなかった者だけが幸運を掴むことができるのだ。」というセリフで物語は完結します。


 「運は、呼びこむことも引き留めることもできない。幸運は、自らの手で作り出せば、永遠に尽きることはない。欲するばかりでは、幸運は手に入らない。幸運を呼び込むひとつのカギは、人に手をさしのべられる広い心。幸運などというものは、いつだって手の届くところにある。それをつかめないのはつまり、労せずしてつかもうとしているからなのだ」と。


 とても考えさせられる小説ですね。この本は多くの企業の社員教育や子供たちの教育にも使われているようです。まだ読まれていない方で興味が有りましたら一度読まれて見てはいかがでしょうか?


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