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The Association of Small Business Entrepreneurs in Hokkaido
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三重ある記
 
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その173
『百夜月(ももよづき)』 熊野市  

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 熊野市紀和町百夜月(ももよづき)。周囲を山と北山川に囲まれたこの土地はまさに陸の孤島。和歌山県側から船で渡るしかありません。
こうして見ると建物は残っていますが、実際に人は暮らしていません。
 百夜月という名は、かつてこの土地の寺で修行に励む美しい尼僧に由来します。
対岸に住む若者がこっそり尼僧に会おうと船を出しますが、月が明るすぎて川を渡ることができません。毎晩試みては失敗し、九十九夜経った日に母親から「あの月は尼僧に悪さをしないよう、辺りを照らしている。だから百夜通っても無理だよ」と、諭された…というお話。
今でも簡単には行ける土地ではありませんが、尼僧が住んでいたというお堂跡も残っています。







2016年3月25日

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三重ある記について
 このコーナーでは、三重県の魅力を紹介します。釧路と三重は、北海道の名付け親で三重・松阪生まれの松浦武四郎(1818-1888)を縁に、地域間連携を始めています。
筆者プロフィール

下村 友惠(しもむら・ともえ)

三重県津市生まれ。皇學館大学文学部国文学科卒業。新聞記者を経て、フリーライター、地域コーディネーター、映像プロデューサー。月刊「旅の手帖」ライター。共著として『環境異変ー地球の悲鳴が聞こえる』(2009年、共同通信社)など
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