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The Association of Small Business Entrepreneurs in Hokkaido
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三重ある記
 
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その18
『国指定伝統工芸品 鈴鹿墨』 鈴鹿市

ishigami
 しなやかな職人の手が、今まさに、型から鈴鹿墨を取り出そうとしています。
 国指定伝統工芸品の鈴鹿墨のはじまりは延暦年間。鈴鹿の山々の松を焚いてすすを取り、墨をつくったのが起こりだとされています。
 墨づくりに励むのは、国でただひとりの伝統工芸士、伊藤忠さん。溶かしたにかわを灰に流し、渾身の力を込めてただひたすら練り込みます。伊藤さんの手にかかれば、生き物のように墨が丸くなり、その墨の塊を型に入れて万力で圧を加えると、墨の形が出来上がります。
 取り出された墨はわらでつなぎ、屋根裏部屋へ。天候や湿度をにらみながら、完成を待ちます。
 「墨は生き物」。墨の匠、伊藤さんはそう語ります。 

 
2012年12月14日

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三重ある記について
 このコーナーでは、三重県の魅力を紹介します。釧路と三重は、北海道の名付け親で三重・松阪生まれの松浦武四郎(1818-1888)を縁に、地域間連携を始めています。
筆者プロフィール

下村 友惠(しもむら・ともえ)

三重県津市生まれ。皇學館大学文学部国文学科卒業。新聞記者を経て、フリーライター、地域コーディネーター、映像プロデューサー。月刊「旅の手帖」ライター。共著として『環境異変ー地球の悲鳴が聞こえる』(2009年、共同通信社)など
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