その18
しなやかな職人の手が、今まさに、型から鈴鹿墨を取り出そうとしています。
国指定伝統工芸品の鈴鹿墨のはじまりは延暦年間。鈴鹿の山々の松を焚いてすすを取り、墨をつくったのが起こりだとされています。
墨づくりに励むのは、国でただひとりの伝統工芸士、伊藤忠さん。溶かしたにかわを灰に流し、渾身の力を込めてただひたすら練り込みます。伊藤さんの手にかかれば、生き物のように墨が丸くなり、その墨の塊を型に入れて万力で圧を加えると、墨の形が出来上がります。
取り出された墨はわらでつなぎ、屋根裏部屋へ。天候や湿度をにらみながら、完成を待ちます。
「墨は生き物」。墨の匠、伊藤さんはそう語ります。
『国指定伝統工芸品 鈴鹿墨』 鈴鹿市
国指定伝統工芸品の鈴鹿墨のはじまりは延暦年間。鈴鹿の山々の松を焚いてすすを取り、墨をつくったのが起こりだとされています。
墨づくりに励むのは、国でただひとりの伝統工芸士、伊藤忠さん。溶かしたにかわを灰に流し、渾身の力を込めてただひたすら練り込みます。伊藤さんの手にかかれば、生き物のように墨が丸くなり、その墨の塊を型に入れて万力で圧を加えると、墨の形が出来上がります。
取り出された墨はわらでつなぎ、屋根裏部屋へ。天候や湿度をにらみながら、完成を待ちます。
「墨は生き物」。墨の匠、伊藤さんはそう語ります。
2012年12月14日
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